- 岩本貴志
「続、カイツブリ観察日記」7、再チャレンジ!
最終更新: 2020年11月13日
このブログでは、2018年に東京、井の頭公園で繁殖したカイツブリの子育ての様子を、写真と共に紹介しています。

再び交尾を繰り返し、産卵の準備。5月25日
巣も、抱卵中の卵も台無しになってしまったカイツブリ君。
気を取り直し作った巣はほぼ完成。
さてさて今度こそ。
■
新たに巣を作ったのは、第二候補の場所。
失敗した場所を選ぶ前、つがいの一羽はこの場所を望んでいた。
望んでいたのはオスのように感じる。
最初の巣で失敗した今、再びこちらに巣を作った。
去年巣を作ったのと同じ場所。
巣はまだ未完成、2羽乗ると水中に沈んでしまう。
交尾を繰り返し産卵の準備に取り掛かる。
とても急いでいるようだ。
早ければ早いほど、秋口までヒナがより大きく成長出来る。
急ぐ理由は、そこにあるのだろう。
雛が大きくなれば周りのカイツブリに対しても優位に立てる、早いに越したことは無さそうだ。
去年追いかけていたカイツブリは遅かったがため、秋口まで十分成長出来する事が出来なかった。
さてさて、水生物園のつがいたちは?

卵は無事、巣も頑丈そうだ、そろそろ孵化するかな?
こちらでは、卵5個生んだのは確認しているが、見えるのは4個だけ。
隠れて見えないだけかな?
親鳥は、卵の中から聞こえる音を聞いているのかもしれない。
巣はさらに補強され、沈んだり流されたりする心配は無さそうだ。
ひとつ危惧されるのは、すぐ近くにスッポンの甲羅干し場がある事。
スッポンは、雛の食べごろを、よだれをこらえて待ち狙っているのかもしれない。
カイツブリも危惧しているようで、スッポンが動くたびに警戒を強める。

スッポンの視線はカイツブリに向いている。
子育て、どこでもそうだが、油断は許されなさそうだ。
そして、弁天池のつがい。

弁天池の番い、卵は4個、巣もだいぶしっかりしてきた。5月25日
弁天池の番い、卵は前部で4個見える。
見ていないうちに2個産み足されたようだ。
巣の補強は怠らず、巣もだいぶしっかりしてきた。
カイツブリの巣、巣材はほとんど水底から拾ってきたもの、比重は水よりも重いものが殆ど。
ほうっておくと沈んでいく、常に補強、補充が成功の鍵のようだ。
最後に七井橋、まだ巣の場所が決まらないつがいは?

巣が作れない理由はこいつかな? 泳ぎと藪に隠れるのが達者なアオダイショウ君
七井橋の番いは、何箇所も巣を作りかけたりしたが、全て放棄したのかほったらかし。
何か理由がありそうだ。
この場所は藪の近く、蛇がうじゃうじゃいるようだ。
達者な泳ぎで池の上を行ったり来たりするアオダイショウ君の姿。
毎度、行くたびに目撃するほどのヘビ密度。
橋の近く、ちょうど巣を作りかけている場所がヘビの泳ぎのコースのようだ。
果たしてこの番い、うまく巣の場所を見つける事が出来るだろうか?
つづく ■
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