• 岩本貴志

「都会のオオタカ、観察の記録」38、しばらくぶりに帰って来た幼鳥

最終更新: 6日前

「都会に進出した猛禽、オオタカの物語」

このブログでは、2017年7月から2018年12月までの間、管理人の目の前で繰り広げられた野生のドラマ、オオタカの生き様を紹介しています。





10月に入ると、オオタカが森に頻繁にやってくるようになった。

最初に帰って来るようになったのは、お父さんオオタカ。


去年と同様、来年の繁殖の準備、場所の確保のためなのだろう。

最初のうちは、様子見だろう。

パートナーが帰っていないかも、確認しようとしている様だ。

繁殖は、相手がいなくては出来ない。


この時期、サンコウチョウや、キビタキなどの夏鳥が北の地からやってきた。

小さな夏鳥たちはしばらく、この地に滞在した後、南の地へと旅立っていった。

それと入れ替えに冬鳥の姿も、ちらほらやって来た。


10月も終わり、朝の冷え込みが厳しくなり、季節が変わった事を強く感じる。



そんな10月も後半、日の出たばかりの早朝、久しぶりにオオタカの幼鳥の姿を目にした。



目に出来たのは1羽だけ、どうもメスのようだ。

長女だろうか?



お父さん、久しぶり!



幼鳥は父鳥にあいさつでもしようとしたのか、空中で父の元へと近づこうとした。


それに応じて、父鳥も子供のもとへ近づいていく。


「ひさしぶり!」

「どうしてた?」

とかいっているようだ。





きっとオオタカのあいさつなのだろう。


空中で止まっている事も出来ないので、父は子を追いかけ始めた。


といっても、相手に攻撃を仕掛けるという風ではなく、一緒に飛ぶ感じ。





幼鳥は追いかけてくる、父鳥に一瞬びっくり。


逃げる形となり、上空を、しばらく一緒に舞った。




上空を舞う親子



後ろにいるのが父、前を飛ぶのが子供だ。


子供のほうが父よりもずっと大きく見える。


この大きさの差、幼鳥は、間違いなくメスのようだ。





立派になった幼鳥、母鳥より大きく見える



それにしても立派に育ったものだ。


羽にダメージを受ける事も無く、空の王者として訓示しているようだ。

母鳥よりも大きく見える。


自ら狩りも出来るようになり、立派に自立して生きているのだろう。


帰って来ない幼鳥たちはどこか、新天地を見つけたのだろうか?

どこかで、立派に生きていてほしいものだ。



もしかしたら、この幼鳥、よそで育ったオオタカの幼鳥かもしれない。

なにか、そんな気もする。

まだ、識別出来ていないのでなんともいえない。




一緒にいてもお互い話す事が無く無言だ



しばらく飛んだ後、森の木の枝に少しの距離を置いて、2羽で一緒に止まった。


お互いに視線は相手の姿を凝視、すごく緊張しているようだ。



枝に止まったのもつかの間、すぐに一緒に飛び始めた。


特に話す事は無かったらしい。





そして、今度は追いかけっこ。


幼鳥がオニとなり、父鳥が逃げる!



空中でじゃれあう親子



どうやらオニだった幼鳥は、逃げる父鳥を捕まえたようだ。


オニごっこ終わり!

空中でじゃれあったのち、2羽とも空高く舞い上がり、遠くへ飛んでいった。


これから数日の間、幼鳥はオオタカの森で過ごす事となった。


きっとオス親は、相方が来るまでの、つかの間、娘を追い出す必要も無く、一緒に過ごしたのだろう。




つづく


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